住宅会社のWebサイトと、完成見学会でお客様に手渡すパンフレット。もし、この2つの媒体でまったく同じキャッチコピーやテキストを使い回しているとしたら、それは貴重なお客様を取りこぼしているかもしれません。
現在、iworksでは数多くの住宅・不動産関連企業のコンテンツ制作を担っています。取材や執筆を通じて感じるのは、お客様は「スマホで検索している時」と「リビングでカタログを開く時」とでは、受け入れたい言葉の「温度感」がまったく違うということです。
コンテンツ制作のプロである編集プロダクションは、多様な媒体(メディア)に合わせて言葉をどうチューニングしているのか。今回は、その具体例をご紹介します。
検索の答えを提示する「Web・SEO記事」
Google検索から流入するユーザーは、明確な「悩み」を持っています。ここで求められるのは、情緒的なポエムではなく、論理的で納得感のある「解決策」です。
例えば、自社の強みである断熱性を伝える場合だと…
- × ありがちな表現:「高気密・高断熱で一年中快適な住まい」
- ○ Web向けの変換:「『エアコンの風が苦手』な家族が、真冬の吹き抜けリビングでも薄着で過ごせる理由」
単なるスペックの羅列ではなく、検索ユーザーが抱える具体的な不満(エアコンの風、足元の冷えなど)の解決策へと翻訳し、ストレートに答える誠実な言葉選びが企業への信頼に直結します。
フォロワーを「ファン」に変える「SNS」
日常の隙間時間に見られるInstagramなどのSNSでは、カタログのような機能説明は読まれません。ユーザーが求めているのは、「この会社で建てたら、どんな暮らしが待っているか」という共感です。
- × ありがちな表現:「家事動線に優れた、便利な回遊型キッチンを採用」
- ○ SNS向けの変換:「『手伝って』と言わなくても、自然と家族が手を貸してくれるキッチン」
物理的な「動線の良さ」ではなく、その結果もたらされる「家族関係の変化」という情緒的価値へと変換し、親しみやすいトーンで語りかけることでフォロワーをファンへと育てていきます。
リアルな空気感を届ける「動画」
ルームツアーやコンセプトムービーにおいて、言葉(テロップやナレーション)はあくまで映像の引き立て役です。映像を見ればわかることを言葉で説明するのは野暮になります。
- × ありがちな表現:「床には自然素材の無垢フローリングを使用しています」
- ○ 動画向けの変換:(足元や差し込む光の映像に重ねて、一言だけ)「時が経つほど、飴色に育つ床。」
情報は極力削ぎ落とし、映像だけでは伝わりきらない「時間経過の価値」や「手ざわり」を短いフレーズで補う。視覚と聴覚の相乗効果で、リアルな空気感を届けます。
決断を後押しする「紙(パンフレット)」の言葉
Webで情報を集め、SNSでファンになったお客様が、最終的な「契約」の決断を下す際に手元に置くのが紙のパンフレットです。家族でテーブルを囲み、ページをめくりながら理想のマイホームについて語り合う。そんなシーンで読まれる紙媒体には、企業の理念や家づくりへの覚悟を伝える「重みのある言葉」がふさわしいと考えています。
- × ありがちな表現:「お客様のライフスタイルに合わせた、こだわりの完全自由設計」
- ○ 紙向けの変換:「『好き』を重ねて、暮らしをデザイン」
手触りのある紙という媒体だからこそ、安易な「自由設計」という言葉に逃げず、企業としての哲学や真摯な姿勢を込める。その少し体温の高い言葉が、一生に一度の買い物を力強く後押しします。
複数媒体の制作を「一貫して任せる」本当の価値
媒体ごとに言葉の温度感を変える一方で、決してブレてはいけないのが「企業が持つ根幹のブランドメッセージ」です。 もちろん、ブランディングや商品コンセプトが社内でしっかりと確立されている企業であれば、複数の制作会社に発注を分けても、メッセージが根本からブレてしまうことはないでしょう。
しかし、Webマーケティング会社、デザイン事務所、映像制作会社…と媒体ごとに異なるパートナーと協業する場合、社内のご担当者様には膨大なディレクションコストが発生します。各社に同じ熱量でコンセプトを伝え、それぞれの媒体で上がってきた原稿の「言葉の微細なニュアンス」が自社のトーン&マナーに合致しているか、一つひとつ確認・修正していく作業は想像以上に骨が折れるものです。
だからこそ、媒体を横断する「一貫したディレクション」に価値があります。 iworksでは、ブログ、SNS、SEO記事から、パンフレット、そして動画の構成・ライティングまでを一手にお引き受けできます。 一つのパートナーが媒体を横断して伴走することで、御社の「核」となる想いへの理解度はプロジェクトを重ねるごとに深まり、ご担当者様のディレクション負担は大きく軽減されるでしょう。
ブランドの軸をしっかりと守りながら、各媒体に最適な言葉へとチューニングする。一貫したコンテンツ制作で、御社の魅力を余すことなくお客様へとお届けします。
