「LP(ランディングページ)を作ったのに問い合わせが来ない」——こんな経験はありませんか。
デザインはきれいに仕上がっている。情報も十分に載っている。それでも動いてくれない。
その原因のほとんどは、デザインや情報量ではなく、「読み手が腹落ちする順番」になっていないことにあります。
LPはチラシや会社案内とは根本的に構造が違います。チラシは手に取った瞬間に全体が見渡せるので、情報がきちんと整理されていることが大切。でもLPは、読み手が「続きを読もう」と思わなければ、途中で離脱されて終わります。どれだけ丁寧に作り込んでも、スクロールされなければCTAにたどり着きません。
つまりLPに必要なのは情報の整理より、感情の流れの設計です。
LPが機能しない、よくある3つの原因
1. サービスの説明から始まっている
「私たちはこんな会社です」「こんなサービスを提供しています」「強みは3つあります」——こう始まるLPは、読み手の視点では、まだ「自分に関係あるかどうか」すらわかっていない段階でサービスを押しつけられている状態です。
当然、離脱されます。
LPで最初にやるべきことは、「このページはあなたのために作られている」と感じさせることです。そのためには、サービスの説明より先に、読み手が心の中で思っていることを言葉にしてあげる必要があります。
2. 「こんなお悩みありませんか?」では弱い
「こんなお悩みはありませんか?」という導入はよく見かけますが、これは読み手に「自分に当てはまるか」を考えさせる構造です。共感の入り口としては、意外と弱い。
強いLPの書き出しは、読み手が考える前に感じる言葉から始まります。
たとえば、30代の共働き夫婦をターゲットにした保険のLPで「毎月の保険料を払いながら、これで本当に足りるのか、ずっと気になっていた。」という書き出しがあるとします。「保険の見直しを検討している方へ」という問いかけより、はるかに引き込まれます。情報ではなく、読み手が心の中でうっすら感じていたことを言葉にしているからです。
これは業種を問いません。読んだ瞬間に「あ、これ私のことだ」と感じさせられれば、その先を読む理由が生まれます。逆に言うと、そこで引っかからなければ、どれだけ丁寧に書いたページも読まれません。
3. CTAが「相談する」1択しかない
「お問い合わせはこちら」「無料相談を申し込む」——ページの最後にボタンが1つだけ、というLPは少なくありません。しかしLPを訪れる人の大半は、まだ相談するほど気持ちが固まっていません。「ちょっと気になって見てみた」という人が圧倒的多数です。
そこに「相談する」という1択を突きつけても、動ける人はごくわずかです。入口が狭すぎて、せっかく来てくれた人を取りこぼしています。
反響につながるLPの基本構造
高関与・高単価の商材に特に使いやすいのがPASONAの法則です。神田昌典氏が提唱したもので、以下の6段階で構成します。
Problem(問題) ── 読み手の悩みを言語化する
Agitation(煽り) ── 「このままだとどうなるか」を見せる
Solution(解決策) ── 「だから私たちがいる」と示す
Offer(提案) ── 具体的なサービスや特典を提示する
Narrowing(絞込み)── 「今だけ」「あなただけ」で緊迫感を作る
Action(行動) ── CTAに誘導する
この流れに沿って組み立てると、「なぜ今すぐ動く必要があるのか」が自然に伝わります。
特に見落とされがちなのが「Agitation(煽り)」です。「このまま放置すると、数年後にどうなるか」という具体的な未来を見せることで、問題の深刻さが初めて伝わります。「今すぐでなくても大丈夫」と思っている人に、動く理由を作るのがこのパートの役割です。ここが弱いLPは、読み手に「まあいいか」と思わせたまま終わります。
「なぜあなたから買うのか」に答えられているか
PASONAの流れが整っていても、反響が出ないLPがあります。その多くは、Solutionの部分が弱いケースです。
「有資格者が在籍しています」「実績○○件」「創業○○年」——こうした情報は信頼の根拠にはなりますが、「なぜ他社ではなくあなたなのか」の答えにはなりません。ライバル会社のLPを開いても、似たようなことが書いてあります。
読み手が本当に知りたいのは、自分と同じような状況の人が、この会社に頼んでどうなったかです。顔写真・属性・利用前後の変化が揃ったお客様の声は、資格一覧や実績件数より読み手の背中を押します。「自分と近い境遇の人が満足していた」という情報は、読み手にとっての最大の安心材料です。
逆に言えば、どんなに構成を磨いても、お客様の声が一言二言の短いコメントだけ、という状態では、LPとしては半完成品です。
3段階のCTAで、来てくれた人を取りこぼさない
検討中の人・まだ迷っている人にも入口を用意することで、LPが接点を持てる層が大きく広がります。
| 温度感 | CTA例 |
|---|---|
| 今すぐ動ける | 無料相談・具体的な提案を依頼する |
| 検討中 | まずは無料診断・資料請求だけしてみる |
| まだ迷っている | 資料・カタログを取り寄せる |
これは心理学で「フット・イン・ザ・ドア」と呼ばれる手法です。小さなYESを取ることで、次の大きなYESが取りやすくなります。「資料だけもらう」という入口から始まり、「詳しく話を聞いてもらう」「最終的に依頼する」という段階を踏むことで、慎重な層にも対応できます。
CTAの文言も見直す価値があります。「お問い合わせ」という言葉は、なぜか構えさせます。「話だけ聞いてみる」「まずは状態を確認してもらう」など、一歩踏み出すことへのハードルを言葉で下げてあげることも大切です。
LPで使えるその他の心理効果
ザイオンス効果(単純接触効果):同じメッセージを複数回見せるほど信頼感が増します。CTAはFV・中間・末尾の最低3箇所に設置し、それぞれメッセージを少しずつ変えるのが基本です。「まず話だけ聞いてみる」「無料で診断してもらう」「資料を取り寄せる」——同じ行動を促すのに、読み手の温度感に合わせた言葉を使い分けます。
社会的証明:人は「他の人もやっている」という情報があると動きやすくなります。利用実績数・満足度・第三者評価がその代表例です。ただし「多くのお客様に選ばれています」という抽象的な表現は効きません。具体的な数字と人物が伴って初めて信頼の根拠になります。
スノッブ効果:「希少性」「専門性」の訴求は、慎重な検討層に刺さります。「この分野に特化している」という切り口は、多数派訴求(「累計○○件の実績」)より、高単価・高関与の商材に向いています。万人に向けて広く訴求するより、「この人のためのページだ」と感じさせる言葉のほうが、動いてくれる人を連れてきます。
素材が揃わないと、構成がどれだけ良くても意味がない
LP設計の話をすると、構成やコピーに目が向きがちです。でも実際のところ、「素材の質」がLPの反響率を最も左右します。
どれだけ構成を工夫しても、お客様の声がない、実績を示す写真や数字がない——という状態では、読み手に「本当にここに頼んでいいのか」という安心感を届けられません。読み手は思った以上に敏感で、「なんとなく薄い」という印象は言語化される前に離脱につながります。
LP制作のスケジュールに「素材収集の期間」を必ず組み込む。それだけで、完成後の反響率は変わります。構成を磨く前に、まず素材を揃える。そこから始めるべきです。
iworksではLP制作・コピーライティングを承っています。「原稿はあるけれど反響が出ない」という段階からのご相談も歓迎です。
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